トレカを売ったら税金はかかる?確定申告の20万円ルールと古物商許可の基本
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この記事でわかること
- 会社員の確定申告「20万円ルール」と、「所得」と「売上」の違い
- 自分のコレクションを売る場合の考え方(生活用動産と1個30万円の基準)
- 買い取って売るのを繰り返す場合の考え方(事業所得・雑所得)と古物商許可
- 売買の記録(帳簿)に残しておきたい項目と相談先
高く売れたカードがあると、「これって税金がかかるの?」「確定申告は必要?」と気になりますよね。フリマで売ることが増えてくると、古物商許可が必要なのかも心配になります。
先に結論をまとめると、税金の考え方は「どんな目的で買ったカードを、どのように売ったか」で変わります。
結論
- 自分で遊ぶ・集めるために買ったカードを手放すだけなら、生活用動産として課税されない場合もあるとされています
- 1点30万円を超えるような高額なカードや、売るために買って売るのを繰り返している場合は、課税の対象になる可能性があります
- 会社員なら、給与以外の所得が20万円を超えるかどうかが確定申告の目安です
この記事では、国税庁と警視庁の公式情報をもとに、トレカを売ったときの税金と古物商許可の基本を整理します。
この記事を読む前に
どちらがよい・悪いではなく、判断の材料として読んでください。この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の税務判断ではありません。税金の扱いは、カードの買い方や売り方、収入の状況によって変わります。実際に申告が必要かどうかは、税務署や税理士に確認してください。国税庁の情報は、令和8年4月1日現在の法令等にもとづくページを2026年10月4日に確認しています。
目次全8項目
まず結論:売り方によって税金の考え方が変わる
トレカを売ったときの扱いを、よくある3つのパターンで整理しました。
| パターン | 税金の考え方 | 古物商許可 |
|---|---|---|
| 自分で遊ぶ・集めるために買ったカードを手放す | 生活に通常必要な動産の売却に当たれば非課税 | 一般に不要とされる |
| 1枚30万円を超えるような高額なカードを手放す | 1個30万円を超える書画・骨とう等に準じると判断されれば、譲渡所得として課税対象になる可能性 | 一般に不要とされる(売るだけの場合) |
| 売るために買って売るのを繰り返す | 継続的な売却として、事業所得または雑所得 | 他人から買い取って売る営業なら必要になる可能性 |
ポイントは、トレカについて国税庁のタックスアンサーに名指しの記載がないことです(No.3105を2026年10月4日に確認)。どの区分に当たるかは、カードの価格や売り方などから個別に判断されます。
自分はどのケースに近い?
- 売るために買ったカードか → 買い取って売るのを繰り返す場合
- 同じことを続けて繰り返しているか → 2つのケースの違い
- 1枚30万円を超えるようなカードか → 自分のコレクションを売る場合と「1個30万円」
- 他人からカードを買い取って売っているか → 古物商許可が必要になるのはどんなとき?
迷うときほど、記録を残して専門家に相談するのが確実です。
会社員の確定申告「20万円ルール」とは
会社員がトレカを売ったときに、まず気にしたいのが「20万円ルール」です。
国税庁のタックスアンサーNo.1900によると、給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収(給与から所得税があらかじめ差し引かれる仕組み)の対象になっている人は、給与所得と退職所得を除く各種の所得金額の合計が20万円を超えると、確定申告が必要です。
給与を2か所以上から受けている人など、ほかの条件もあるので、自分がどれに当たるかはNo.1900で確認してください。
20万円は「売上」ではなく「所得」
勘違いしやすいのが、20万円は売上ではなく所得の金額だという点です。所得は、売上からそのカードを買った金額や、売るためにかかった費用を差し引いて計算します。

たとえば、5万円で買ったカードを8万円で売り、販売手数料と送料で8,000円かかった場合、売上は8万円でも、差し引きの利益は2万2,000円です(考え方の例です。実際の計算方法は所得の区分によって異なります)。売り先ごとの手数料は手数料比較で確認できます。
20万円以下でも住民税の申告が必要な場合がある
所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。扱いは自治体によって違うので、お住まいの市区町村に確認してください。
また、会社員以外の人(自営業の人、年金を受け取っている人など)は、確定申告が必要になる条件が違います。
自分のコレクションを売る場合:生活用動産と「1個30万円」
自分で遊ぶため、集めるために買ったカードを手放す場合に関係するのが、生活用動産の考え方です。
国税庁のタックスアンサーNo.3105では、家具・じゅう器・通勤用の自動車・衣服など、生活に通常必要な動産を売ったことによる所得は非課税とされています。ただし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものは除かれます。
トレカがこの「生活に通常必要な動産」に当たるのか、「書画・骨とう等」に準じるものとして扱われるのかは、タックスアンサーには書かれていません。高額なカードを売る予定があるときは、事前に税務署や税理士に確認しておくと安心です。
課税される場合の計算の考え方(譲渡所得)
非課税にならない資産を売った場合は、譲渡所得として扱われることがあります。国税庁のタックスアンサーNo.1460では、次のように計算すると案内されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡益の計算 | 総収入金額 −(取得費 + 譲渡費用) |
| 特別控除 | 短期と長期の譲渡益の合計から、最高50万円を差し引く |
| 短期と長期 | 所有期間が5年以下なら短期、5年を超えると長期 |
| 長期の場合 | 長期譲渡所得は、その2分の1の金額をほかの所得と合計して課税 |
取得費はそのカードを買った金額、譲渡費用は売るためにかかった費用(販売手数料など)のことです。トレカの売却がこの区分になるかどうかも個別の判断になりますが、どの区分でも「いくらで買ったか」がわかる記録が重要になることに変わりはありません。
買い取って売るのを繰り返す場合:事業所得・雑所得
売ることを目的にカードを買い、売るのを繰り返している場合は、考え方が変わります。
No.3105では、資産を相当の期間にわたって継続的に売っている場合の所得は、事業所得または雑所得になるとされています。タックスアンサーNo.1500によると、営利を目的とした継続的な副業などの「業務に係る雑所得」は、次のように計算します。
業務に係る雑所得 = 総収入金額 − 必要経費
必要経費になるかどうかは個別に判断されますが、カードの仕入れ代金のほか、販売手数料・送料・梱包資材など、売るためにかかった費用を記録しておくことが前提になります。
No.1500では、記録の保存についても次のように案内されています。
| 条件 | 必要になること |
|---|---|
| 前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える | 現金預金取引等関係書類の保存 |
| 前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が1,000万円を超える | 確定申告のときに収支内訳書等の添付 |
- 収支内訳書は、収入と経費の内訳をまとめる書類です
- 「現金預金取引等関係書類」の内容は、タックスアンサーNo.1500で確認してください
2つのケースの違い
| 比べる点 | コレクションを手放す | 売るために買って売る |
|---|---|---|
| カードを買った目的 | 遊ぶ・集めるため | 売るため |
| 売る頻度 | ときどき、整理するとき | 継続的 |
| 税金の考え方 | 生活用動産なら非課税。高額品は譲渡所得の可能性 | 事業所得または雑所得 |
| 古物商許可 | 一般に不要とされる | 必要になる可能性 |
実際には、コレクションとして買ったものの一部を売り、そのお金で別のカードを買う、という人も多いはずです。どちらに近いかで迷うときほど、記録を残して専門家に相談するのが確実です。
古物商許可が必要になるのはどんなとき?
古物営業法では、古物の売買などを営業として行うには、都道府県の公安委員会(許可を出す都道府県の機関。窓口は警察署)の許可(古物商許可)が必要とされています(e-Gov 古物営業法)。
新品でも古物になりうる
ここでいう古物には、一度使用された物だけでなく、使用されていなくても使用のために取引された物も含まれます。新品のカードでも、一度消費者の手に渡ったものは古物に当たりうるということです。
| 区分 | 典型的な例 |
|---|---|
| 許可が必要になる典型 | 他人からカードを買い取り(仕入れ)、それを売ることを営業として行う |
| 一般に不要とされる典型 | 自分で使う・集めるために買ったカードを売るだけ/無償でもらったカードを売る/売った相手から買い戻すだけ |
自分のコレクションをフリマで手放すだけなら、一般には許可は不要と解説されています。ただし、最終的な判断は管轄の警察署が行います。迷ったら、営業所を管轄する警察署の担当窓口に相談してください。
申請先と、許可を受けたあとの主な義務
警視庁の案内によると、申請先は主たる営業所を管轄する警察署で、申請手数料は19,000円です(警視庁 古物商許可申請)。許可を受けたあとは、次のような義務があります(警視庁 古物商許可申請をされる方へ)。
- ホームページで取引する場合は、許可を受けた公安委員会名・許可証番号・氏名または名称を表示する
- フリマアプリやオークションサイトでの取引でも、古物商であることを表示する
- 古物を買い受けるときは、相手の住所・氏名・職業・年齢を確認する(対面しない取引では法律で決められた確認方法が必要)
- 通信販売では、特定商取引法にもとづく事業者の氏名・住所・電話番号などの表示義務がある
無許可で古物営業を行った場合は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります(古物営業法第31条)。
売買の記録(帳簿)をつけておこう
税金の判断でも、古物商許可の判断でも、土台になるのは「いつ・何を・いくらで買って、いくらで売ったか」の記録です。記録があると、次のようなときに役立ちます。
- 所得を計算するとき(買った金額や手数料を差し引く)
- 20万円や30万円の目安を超えるかを確かめるとき
- 自分のコレクションを手放したのか、継続的に売っていたのかを説明するとき
- 税務署から問い合わせがあったとき
記録しておきたい項目
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 買った日・購入先 | 2026年9月16日、カードショップの店頭 |
| カード名・状態 | カード名、型番、レアリティ、PSAなら証明書番号 |
| 買った金額 | 本体価格、送料など |
| 買った目的 | 遊ぶため・集めるため/売るため |
| 売った日・売り先 | 売却日、メルカリ・スニダン・買取店など |
| 売った金額 | 販売価格、買取価格 |
| かかった費用 | 販売手数料、送料、梱包資材、振込手数料、鑑定費用 |
| 手取り | 売った金額から費用を引いた額 |
記録用テンプレート
一般的なひな形で、税務の判断を示すものではありません。
レシートや注文確認メール、フリマの取引画面は、スクリーンショットなどで保存しておきます。あとから集め直すのは大変なので、売れたらその日のうちに記録する習慣をつけるのがおすすめです。1件ごとの手数料と手取りは、手取り計算ツールで計算できます。
判断に迷ったときの相談先
税金と許可は、相談する窓口が違います。
| 相談したいこと | 相談先 |
|---|---|
| 確定申告が必要か、所得の区分はどれか | 税務署、税理士。一般的な情報は国税庁のタックスアンサー |
| 住民税の申告が必要か | お住まいの市区町村 |
| 古物商許可が必要か、申請の方法 | 主たる営業所を管轄する警察署 |
相談するときは、売ったカードの一覧と金額、買った金額、売った回数などの記録を持っていくと、話が早く進みます。
まとめ
- トレカを売ったときの税金は、「どんな目的で買ったカードを、どのように売ったか」で考え方が変わる
- 会社員は、給与と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要(No.1900)。20万円は売上ではなく所得
- 生活に通常必要な動産の売却は非課税だが、書画・骨とうなどで1個30万円を超えるものは除かれる(No.3105)。トレカの扱いは個別判断
- 継続的に売っている場合は事業所得または雑所得(No.3105・No.1500)
- 他人から買い取って売ることを営業として行うなら、古物商許可が必要になる可能性がある。迷ったら警察署へ
- どのケースでも、売買の記録をつけておくことが判断と説明の土台になる
次に読みたい記事です。
よくある質問
Qトレカを売ったら必ず確定申告が必要ですか?
必ずではありません。給与を1か所から受けていて全部が源泉徴収の対象になっている会社員の場合、給与と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。自分のコレクションの売却が非課税になる場合もありますが、扱いは個別に判断されるため、迷ったら税務署や税理士に確認してください。
Q20万円ルールの20万円は売上のことですか?
売上ではなく所得のことです。所得は、売上からそのカードを買った金額や、売るためにかかった費用などを差し引いて計算します。計算方法は所得の区分によって異なります。
Q30万円を超えるトレカを売ったら税金はかかりますか?
国税庁のタックスアンサーNo.3105では、生活に通常必要な動産の売却は非課税ですが、貴金属・宝石・書画・骨とうなどで1個または1組の価額が30万円を超えるものは除かれます。トレカがどちらに当たるかは明示されていないため、税務署や税理士に確認してください。
Qフリマでトレカを売るだけでも古物商許可は必要ですか?
自分で遊んだり集めたりするために買ったカードを売るだけなら、一般に許可は不要とされています。他人からカードを買い取って売ることを営業として行う場合は、許可が必要になる可能性があります。迷ったら営業所を管轄する警察署に相談してください。
Q売買の記録はつけたほうがいいですか?
つけておくことをおすすめします。いつ・いくらで買って・いくらで売ったか、手数料や送料がいくらかかったかがわかると、所得の計算や、税務署に聞かれたときの説明がしやすくなります。
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